選曲コーナー(参考情報欄)
「音楽の神童たち」
(Musical Prodigies)
クロード・ケネソン著(渡辺和訳)「音楽の神童たち」
(音楽之友社)(2002年10月10日)(上・下二巻)
著者 クロード・ケネソン カナダのチェリスト、指揮者、教育者(チェリストの育成者)
エドモントン在住、アルバータ大學教授
この本で採り上げられた神童達とは、全て大変有名な人物ばかりではありません。「知る人ぞ知る」
の類に入る人もあろうと思われる次のような人々です。
著者の言う「神童」とは、「才能のある子供」(秀才の類のことでしょう)と違って、「神童」では、
それと「雲泥の差がある」というのです。何が違うかというと「時折素晴らしいことがある」のと
「常に驚異的で見るものを驚かせる」かの違いです。
ヴァイオリニスト:ニコロ・パガニーニ(1782)、ヤッシャ・ハイフェッツ(1901)、
ダヴィッド・オイストラフ(1908)、アンリ・テミアンカ(1906)、
ユーディ・メニューイン(1916)、アイザック・スターン(1920)、
ブッシャ・ゴールドシュタイン(1923)、ヨゼフ・ハッシド(1923)
*ナディア・クーツェン(1930)、イダ・ヘンデル(1928)
ジネット・ヌヴー(1935)、
チェロ奏者 :パブロ・カザルス(1876)、ホラス・ブリット(1881)、
エマニュエル・フォイアマン(1902)、
グレゴール・ピアティゴルスキー(1903)、*ザラ・ネルソヴァ(1918)、
*アルド・パリゾ(1920)、ヤーノッシュ・シュタルケル(1924)、
ムスティスラフ・ロストロポーヴィッチ(1927)、
ジャックリーヌ・デュ・プレ(1945)、ヨーヨー・マ(1955)
ピアニスト :クララ・シューマン(1819)、アルトゥール・ルービンシュタイン(1887)、
グレン・グールド(1932)、ヴァン・クライバーン(1934)、
マルタ・アルゲリッチ(1941)、ダニエル・バレンボイム(1942)
*エヴェリン・グレニー(1956)、ヘレン・ホアン(1982)
指 揮 者 :ロリン・マゼール(1930)、ピエリーノ・ガンバ(1937)、
ジョーゼフ・アルフィーディ(1949)、
作 曲 家 :W.A.モーツアルト(1756)、サミュエル・バーバー(1910)
ハープ奏者 :ガエタノ・ブリット(1885)
ギタリスト :アンドレス・セゴビア(1893)
フルート奏者 :ジョルジュ・バレル(1876)
ビオラ奏者 :ウィリアム・プリムローズ(1904)
コントラバス奏者:*ゲイリー・カー(1941)
カウンターテナー:*ベジュン・メータ(1968)
本文中、著者のインタビューを受けて、自分の人生を語った人は、(*印)の神童達です。
言及されている35名の内訳は、ヴァイオリニストが一番多く11名で、次にチェロ奏者の10名で、
ピアニストの8名の順になっています。これは、当然のことで、著者がチェロ奏者であり、
かつチェロ奏者を育成する教育者的な目から眺めた音楽会の神童達ですから、チェロの分野が
良く見えているのでしょう。
さらに、日本人は挙げられていませんが、唯一東洋人として、「ヨーヨー・マ」さんの名前が挙げ
られています。しかし、ヨーヨー・マさんも1955年生まれですから、もう50歳近い人になる
わけで、かって「神童」と呼ばれたころから、もう40年以上経っているのです。
以下に「ヨーヨー・マ」さんの「神童」時代の略歴を載せておきます。
(神童と呼べるのは、何歳までなのでしょうか。二十歳近くの若者であれば、「新進気鋭の天才音楽家」
等と呼ばれて「童」ではありません。一応、10歳までとしておきます。)
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Yo−Yo Ma
1955年10月7日 パリ生まれのチェロ奏者
両親は、台湾系の中国人
1959年(4歳) チェロを音楽家の父親に学ぶ。
1961年(6歳) 初リサイタル(於パリ大學芸術・考古学研究所)
1962年(7歳) ジュリアード音楽院(ヤーノッシュ・ショルツ、
レナード・ローズに師事)
1963年(8歳) テレビ番組(バーンシュタイン指揮)出演
アイザック・スターンと共演(於カーネギー・ホール)
アメリカ各大都市オーケストラと共演
10代には、マールボロ、アスペン音楽祭出演、カラヤン指揮ベルリンフィル、
ウィーンフィル、イスラエルフィル、ロイヤルフィル共演、
20代には、エイヴりー・フィッシャー賞受賞など、現代を代表するチェロの
大奏者に成長してゆきました。
1981年(26歳)初来日してから、早20年が経っています。
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なお、この本の「序文」寄稿者は、ヴァン・クライバーンであり、またエピローグの「神童達の
道行き」の寄稿者はベジュン・メータです。
平成15年1月8日 ***編集責任・錦生如雪***
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