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ヴァイオリンとヴァイオリン音楽



第三楽章 ヴィオリニスト


(Mr。ビーハイブ楽師の話題メモ帳)

(その23)「日本のヴァイオリニスト」

バイオグラフィー(9)


71: 大谷康子

 (1955/8/25(昭和30年)〜)愛知県生まれ。
 3才で西崎信二についてヴァイオリン(以下、Vn)を始める。後に兎束龍夫、福元裕、ジャン・ローラン、海野義雄、 田中千香士に師事、昭和53年東京芸術大学を卒業、昭和59年同大学院博士課程を修了。 在学中全日本学生音楽コンクールで優勝。昭和51年ヘンリック・シェリング来日記念コンクールで 2位に入賞。そして昭和53年に読売新人演奏会でデビュー。名古屋フィルハーモニーと協演、 リサイタル、室内楽活動等で、現代音楽を積極的に紹介するなど、活発に活動する。

 昭和56年〜平成6年まで東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団でコンサート・ミストレスに就任。その間の昭 和63年には一夜で3曲のVn協奏曲(メンデルスゾーン、ストラヴィンスキー、ラロ)を演奏して 話題になる。・・・・・「日本の女性としては初めての快挙」

 平成2年にはヨーロッパの4都市(ローマ/ウイーン/ベルリン/ケルン)でリサイタルを開き、 好評を博する。また日本でもスロヴァキア・フィル/札幌交響楽団/東京フィルハーモニー/ 新日本フィルハーモニー/名古屋フィルハーモニー/大阪フィルハーモニー/ 関西フィルハーモニーなど 主要オーケストラと協演している。平成7年には東京交響楽団のコンサートミストレスに就任し、現在に至っているが、 現在東京音楽大学教授、東京芸術大学付属高校で後進の指導に当たっている。

主な門下生:市坪俊彦、渡辺玲子、阿部奈穂子、桑田由美、生田絵美、白井圭。


72:澤 和樹 

(1955/1/5(昭和30年)〜)和歌山県生まれ。
  Vnを印野揚造/東儀祐二/吉永清子/鷲見三郎/兎束龍夫に師事。昭和48年に東京芸術大学に入学、 海野義雄に師事する。昭和49年第43回日本音楽コンクールで3位に入賞。昭和50年大学在学中より 東京シティ・フィル・ハーモニック管弦楽団のコンサートマスターを務める。そして昭和51年に ソリストとしてデビュー。
 昭和52年に東京芸術大学大学院に入学、昭和54年に修了するが、その間の昭和52年にロン・ティボー 国際コンクールで4位イザイ・メダル受賞。ヴィエニアウスキー国際Vnコンクール第6位、ボルドー 音楽祭にて金メダル受賞。その間の昭和53年にNHK交響楽団のコンサートマスターに就任。

 昭和54年〜59年ロンドンに留学してジョージ・パウク、ベラ・カトーナに師事する。昭和58年には ミュンヘン国際コンクール二重奏部門で蓼沼恵美子と共に第3位に入賞した。そして昭和59年に帰国 して本格的な演奏活動を開始するが、平成元年に文部省在外研究員としてロンドンの王立音楽院に 派遣される。


  現在SAWA・QUARTET 、東京弦楽合奏団を主宰。東京芸術大学助教授。英国王立
  音楽院名誉会員。紀尾井シンフォニエッタ東京リーダー。千里市民管弦楽団
  常任指揮者。

   主な門下生:坂本奈津子、臼木麻弥、林智之、蒲田成光、谷野響子、海和伸子、
        大沼幸江、大竹奏、篠原栄視、榎木戸崇浩、吉岡弘行、奥田もも子、
        中島久美、大竹広治、吉元浩子、長原長太、小川有紀子、氏家千佳
        宮川正雪、木村英道、菅谷早葉、二村英仁、伊藤亮太郎

73:天満敦子

(1955/7/18(昭和30年)〜)東京生まれ。
 6才よりVnを始めたが、小学校の時NHK・TVで「Vnのお稽古」に出演、講師の江藤俊哉に資質を 認められて、演奏家への道を志す。兎束龍夫、井上武雄、に師事。昭和55年に東京芸術大学 大学院を修了。海野義雄、江藤俊哉に師事。
大学在学中の昭和49年に第43回日本音楽コンクールに出場。第一位・レウカディア賞を受賞。 昭和50年ロン・ティボー国際コンクールで特別銀メダルを受賞。昭和56年チリ・サンチャゴ市 国際Vnコンクールで大賞受賞。

昭和53年の在学中に東京でデビューし、ソロ・リサイタルや室内楽奏者としても活躍する。その 後昭和56〜59年、東京芸術大学非常勤講師、同大学付属高校講師を務める。平成4年に国際交流基金の 文化使節としてルーマニア/ブルガリア/チェコ/エジプト/モロッコ/カナダを訪問、 ポルムベスクの「望郷のバラード」を代表的レパートリーとして演奏会の曲目に組み込むが、 その後リリースされた「望郷のバラード」のCDはクラシック界としては異例の大ヒットとなる。

「望郷のバラ−ド;ルーマニアの生んだ薄幸の作曲家、ポルムベスクの作品」、平成12年文芸春 秋社より自伝的エッセイ「我が心の歌・望郷のバラード」が処女出版されたほか、朝日新聞朝刊の 連載小説のモデルになるなど、Vn演奏以外でも、かなり話題になる。
 最近リリースされたCDのうち、「現代日本のVn音楽・抄」は文化庁芸術作品賞に輝く。

楽器:アントニオ・ストラディヴァリウス晩年の名作。弓はイザイ遺愛の名弓。
 彼女は上記の教師の他にもヘルマン・クレバース。レオニード・コーガンにも学んでいる。

 主な門下生:板津あずみ、桐山建志、マヤ・フレーザー、吉田有紀子、荒井 友美、
       小山千鶴、村田美英、酒井雅の、坂口弦太郎、吉田弘、


74:水野佐知香 

(1956/2/5(昭和31年)〜)愛知県生まれ。
 Vnを近藤富雄/土方恭之/故近藤フミ子/故兎束龍夫に師事。東京芸術大学に入学し、海野義雄に 師事。昭和53年に卒業。在学中、昭和50年第44回日本音楽コンクールで第一位レウカディア賞を受賞。 昭和51年、第13回海外派遣コンクール松下賞受賞。昭和52年第7回ヴィエニアウスキー国際コンクールに 入賞。昭和55年民音コンクール室内楽第2部門で一位を獲得。

 昭和53〜58年の間、東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団のコンサートミストレスを務める。 また同時に東京芸術大学付属音楽高校の教師として教鞭を執る。 彼女は在学中から活発な演奏活動を 開始、国内外の主要なオーケストラとの協演やNHK、TV朝日等での出演の他、FM・AM放送でも出演する。

 一方高橋悠治を始め各ジャンルの邦人作曲家の作品等、幅広いレパートリーを持っている他、 室内楽活動も活発に行っている。現在はフェリス女学院大学音楽学部の講師を務め、多くの人材を 育てている。また全日本学生音楽コンクール審査員や各地の審査員に招かれている。

育てた主な門下生は次の通りである。
    大竹広治、谷野響子、荒井章乃(娘)、甲斐麻耶、三輪真樹、市坪俊彦、
    南條由起、野田枝理、桑田穣、Etc。


75:加藤知子

(1957/9/6(昭和32年)〜)東京生まれ。
 4才よりVnを始め、三瓶詠子/故久保田良作に師事。昭和44年全日本学生音楽コンクール小学生の 部で第一位を獲得。その後桐朋学園に入学し江藤俊哉に師事。在学中、昭和53年第47回日本音楽 コンクールで第一位レウカディア賞に輝く。昭和54年海外派遣コンクールで特別賞を受賞。

  昭和55年 桐朋学園大学を卒業。同年タングルウッド音楽祭に参加、ローレンス・レッサーに師事。 メイヤー賞受賞。続けてアスペン音楽祭、マールボロ音楽祭に参加して、ルドルフ・ゼルキンらの 薫陶を受ける。
 翌昭和56年文化庁派遣研修員として2年間ジュリアード音楽院に留学して、ドロシー・ディレイに 師事する。昭和57年にはチャイコフスキー国際コンクールで第二位に入賞する。この様な輝かしい 成績を残して昭和58年に帰国、デビューリサイタルを開く。以来日本国内はもとより、アメリカ/ ヨーロッパ/南米/韓国/中国/ロシア/等各地のオーケストラとの協演やリサイタルツアーを行う。

 その他NHKーTV、FM放送番組にも出演、平成10〜11年にはリサイタル公演の他、ヘルシンキ音楽祭、 ライプティッヒ音楽祭への参加、「イザイ:無伴奏Vnソナタ」「バッハ:無伴奏Vnソナタと パルティータ全曲」等のCDのリリースなど極めて活発に活動している。

現在桐朋学園大学でも後進の指導にも当たっている。
  楽器:ストラディヴァリウス


76:四方恭子

(1957/12/22(昭和32)〜)芦屋市生まれ。
   4才からVnの英才教育を受けて、東京芸術大学に入学、岩崎吉三に師事。昭和56年フライブルク 音楽大学に留学ヴォルフガング・マーシュナーに師事。昭和57年第2回ルイ・シュポーア国際Vn コンクールで第一位に輝く。昭和59年エリザベート王妃国際音楽コンクールで第12位。昭和62年 ケルン放送交響楽団のオーディションに合格、同交響楽団のコンサートミストレスに就任。

海外生活が多いせいか、日本での知名度は比較的低いように思われるが、野平一郎との ベートーヴェンVnソナタのリリースや室内楽活動も活発に行っている。


  筆者注:筆者は彼女の演奏を、全く何の情報もなく、D氏からの依頼で宝塚の
     ベガホールで聞いた事がある。名前も初めてであったし、余り期待も
     せずに参加した。ところが狭いベガ・ホールが一杯になり、入りきら
     ないのでステージの上に椅子を並べての大盛況の演奏会であった。
     その上、内容の素晴らしさに圧倒されてしまった。
     曲目はベートーヴェンのVnソナタNo1/バルトークの無伴奏Vnソナタ/
     フランクのVnソナタA-Dur、プロコィエフのシンデレラよりという
     構成であったが、艶のある豊かな音で朗々と歌い上げ、曲はすべて
     極めてよく吟味されており、素晴らしい演奏であった。
     遅れて来たS氏はステージ上の特等席で聴かせて貰ったと大満足の
     様子であった。今この項を書くに当たり、色んなサイトを検索して
     いるうちに同じ演奏会を聴いた人の感想が出ており、感動を新たに
     した次第である。時に平成5年9月21日の事である。

77: 高田あずみ

 (1957/11/24(昭和32年)〜)長野県生まれ。

 3才より鈴木メソードでVnを始める。昭和48年桐朋女子音楽学校に入学。鷲見三郎に師事する。 昭和51年に桐朋学園大学音楽学部に入学、海野義雄/三善晃/岩崎淑/に師事し、昭和55年に 同大学を卒業。昭和56年に日本演奏家連盟推薦新人演奏会でプロコフィエフのVn協奏曲No1を、 またベートーヴェン・チクルスでVn協奏曲を外山雄三指揮、名古屋フィルハーモニー交響楽団と 協演するなどの演奏活動を始める。

昭和57年に桐朋学園大学研究課程を修了。昭和58年に第2回日本国際コンクールで第4位に入賞、 昭和60年に第41回ジュネーヴ国際コンクールで最高位入賞(一位無しの2位)国内外の注目を浴びる。 彼女は大学院修了時点から定期的にソロ活動を行うと共にレコーディングも行っており、常に高い 評価を得ている。

一方彼女はバロックVn奏者としても活動しており、在学中の昭和56年から「オトテール・ アンサンブル」のメンバーに加わっている。最近では「バッハ・コレギウム・ジャパン」の コンサート・ミストレスに就任しているほか「東京バッハ・モーツアルト・オーケストラ」、 「レストロ・アルモニコ」等日本のオリジナル楽器アンサンブルの中心的な存在になっている。
 この様に彼女は日本の主要オーケストラとの協演ばかりでは無く、古楽器あるいは、ジャズに 至るまでの幅広い活躍をしている。

受賞等:平成7年度村松賞を受賞。現在東海大学教養学部芸術学科講師。


78:堀米ゆず子

  (1957/12/4(昭和32年)〜)東京都生まれ。
 4才よりピアノを、5才の時アマチュアヴァイオリニストであった父親にVnの手解きを受けて、 桐朋学園子供の為の音楽教室に入る。昭和46年全日本学生音楽コンクール中学の部で優勝。 後に桐朋学園高校を経て桐朋学園大学音楽学部に入学。久保田良作/江藤俊哉/に師事。

 昭和55年に卒業、在学中の昭和52年、第46回日本音楽コンクールで2位に入賞。そして卒業年の 昭和55年エリザベート王妃国際コンクールで日本人として初めての優勝を果たし、一躍世界の注目を 集め、その後目覚ましい活躍により、すぐさま世界の一流演奏家の仲間入りを果たす。
 因みに、「その時の3位は清水高師であった。」

 昭和55年第31回芸術選奨新人賞を受賞。
 彼女はこれまでに、ベルリン・フィルハーモニー/ロンドン・シンフォニー/ウイーン交響楽団/ ミラノ・スカラ・フィル/コンセルト・ヘボー/フィラデルフィア交響楽団/ロサンジェルス・ フィル/モントリオール・交響楽団/ シカゴ交響楽団/ニューヨーク・フィルハーモニー/ ボストン交響楽団 /日本の多くの主要オーケストラと、さらに指揮者としては、小澤征爾/ラトル/ シャイ/アバド/プレヴィン/デュトワ/ティルソン・トーマス等と協演、好評を博したが 中でも平成2年コンセルト・ヘボーでのリサイタルは注目された。

 また彼女は室内楽でも活躍をしており、マールボロ音楽祭、ロッケンハウス音楽祭等に参加、 更にカザルスホール・SQ のオリジナルメンバーとして日本ツァーを行い高い評価を得ている。
 平成3年の東京交響楽団との世界ツァーでは、ニューヨークの国連コンサートが、全世界に 放送された。CD録音もかなりリリースをしている。
現在ブリュッセル王立音楽院客員教授。ブリュッセルに在住しており、日本と往復の生活を している。

 楽器:Stradivarius & Guadagnini, Giuseppe(Joseph)の2挺を使っているが、
    資料によるとヨゼフ・ガルネリ・デルジェスというものもあり、明確ではない。
    然し恐らくガダニーニではないかと思われる。

79:毛利友美

 (1957/8/30(昭和32年)〜 )東京生まれ。
 4才でVnを始め、木村滋子/斎藤秀雄に師事。昭和40年に桐朋学園子供のための音楽教室に入り、 昭和43年から江藤俊哉、江藤アンジェラに師事。高校、大学を経て昭和56年に研究科を修了、 昭和56年にシャーンドル・ヴェーグにも学ぶ。高校在学中の昭和49年、第43回日本音楽コンクールに 出場して、第2位に入賞。昭和51年に再び第45回日本音楽コンクールに挑戦し、見事に第一位 レウカディア賞に輝く。

 同じく昭和51年海外派遣コンクールで特別表彰を受ける。翌昭和52年にパガニーニ国際Vn コンクールで第3位に入賞、さらに昭和55年には民音コンクール室内楽部門で第一位に入賞するなど、 輝かしい成績を上げる。
   在学中の昭和52年から演奏活動を初め、大阪フィルハーモニー/読売日本交響楽団/ 東京都交響楽団/東京交響楽団等と協演。ソロ活動も活発に行い、フェリックス・アーヨ、 アイザック・スターンらとも共演すると同時にスターンからも学んでいる。
 さらにデュレSQの第一Vnを受け持ち、室内楽活動も活発に行っている。


80:川口エリサ

 (1959/6/8(昭和34年)〜)北九州市生まれ。
 4才でVnを初め平井淳衛/矢嶋佳子/井上武雄/多久興/海野義雄に師事。東京芸術大学付属高校を 経て東京芸術大学を昭和58年に卒業。在学中の昭和55年第49回日本音楽コンクールで第一位 レウカディア賞を受賞。 昭和56年には第7回「若い芽のコンサート」でNHK交響楽団と協演。 昭和56年にはヘンリク・ヴィエニアウスキー国際Vnコンクールで第2位及び「ベートーヴェン特別賞」 「ボルドー特別賞」を受賞。

昭和59年にパガニーニ国際Vnコンクールに第3位に入賞。昭和60年にはエリザベト王妃国際 コンクールに入賞、等々立て続けにコンクール上位に入賞する。また昭和59年度文化庁派遣芸術家 在外研修生として2年間ベルギーのブリュッセルに留学。
 アンドレ・ゲルトラー、カティ・セバスチャンに師事。以来ベルギーに在住。

ベルギー/ドイツ/オランダ/フランス/イタリア/ハンガリー/スイス/ユーゴスラビア/ フィンランド、各地で演奏活動を行う。妹さやか(ピアニスト)との姉妹でのリサイタル、 名室内楽奏者のライナー・ホフマンとも活発に演奏活動を行っており、ゲオルギー・シファー兄弟と 弦楽トリオを組んで、国際的な室内楽活動を行っている。そしてCDもリリースしている。

 アムステルダム音楽院教授。ブリュッセル王立音楽院で2年間教授を務めた後、現在はルーヴァン・ レメンス・インスティチュートの教授を務める。
 日本では九州交響楽団定期演奏会への出演、北九州国際音楽祭に出演している。


平成15年5月7日  ***編集責任・錦生如雪***


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